ビジネスはデータ主導であるべきだ、ということは、今日では常識のように聞こえます。今や、機械学習や人工知能によって膨大な量のデータを処理し、ビジネス価値を提供するテクノロジーが存在します。ただビッグデータとAIは、まだ映画「マトリックス」のような、人々が考えているほど神秘的なものではありません。実際には、機械学習と最適化アルゴリズムは方程式に投入される情報が品質基準を満たしている場合にのみ結果を導き出します。データ品質と適切なデータ管理を保証するためには、従わなければならないルールがあるのですが、その一貫性のレベルは、企業がAIの力を活用しようとする時に見落とされがちです。

Wise Systemsでは、ラストワンマイルのロジスティクスに重点を置き、完璧な配送体験を提供しています。Wise Systemsのソフトウェアは、配送データから継続的に学習し、配送パフォーマンスの最適化と改善を長期的に支援します。そのためには、高品質で堅牢なデータセットを扱う必要があります。だから私たちはデータにこだわるのです。では、低品質なデータを区別する方法とはどのようなものでしょう？配送効率の改善に取り組む中で、私たちが遭遇する問題のいくつかを紹介します：

• 欠落したデータ – 顧客の住所や配達時間帯などの重要な情報が欠落している可能性があります。
• 古くなったデータ – 誰かが会社を辞めたことで、顧客の連絡先情報の関連性が失われているかもしれません。
• 不正確なデータ – 車両の積載容量が42,000ポンドであるにもかかわらず、誰かが代わりに4,200ポンドと入力したことで、トラックがほぼ空の状態で運用されてしまいます。
• 互換性のないデータ – 在庫はOMSでは重量で認識されますが、配送用トラックの積載容量はCEまたは固有の単位で認識されます。
• データ入力ルールの変更 – ERPに配送時間帯を追跡するためのフィールドが1つあるとします。以前は、このフィールドは仕事の開始と終了時間を追跡するために使用されていました。現在、一部の営業担当者は、実際の配送時間帯を把握するためにこれを使用しています。どの時間帯がどの真実を反映しているのかを判断する方法はありません。

データの理解と、ラストワンマイルの配送とルーティングに及ぼす影響

データを収集し、カタログ化するために全体的なデータモデルを作成することから始めるのは、正しい方向に向かってはいますが、まず大きな疑問に答える必要があります：「このデータを何に使うのか？」「このデータでどのように問題解決を図るのか？」
データはストーリーを語ることができますが、どのようなストーリーを御社が語りたいのかを決める必要があるため、非常に高いレベルでこれらの疑問に向き合う必要があります。

多くの人がデータそのものを信頼しすぎてしまいますが、データを維持し、クリーニングし、全員が参加していることを確認するための適切なプロセスを持ち合わせていません。最大の問題は一貫性です。そこでWise Systemsでは、お客様から、その保有するデータ、という真実の情報源をご提供いただくようお願いしています。もし顧客がそれらに自信がなければ、Wise Systemsが最も効率的で最適化された配送ルートを策定することが非常に難しくなります。

すべての企業において、まず文書化の着手をお勧めします。すべての企業が行うべきことのひとつは、データを提供するデータベースに対応する内部データの辞書を作成することです。これは、フィールドがどのように使われるべきか、データが何を表しているか、そのデータが他のシステムから来たものであれば、どのシステムから来たものなのか、といった一貫したルールを定めたものです。企業にマスターデータの管理を担当する方がいて、この分野の資格を取得していることが理想的です。

私たちは多くの予防措置を講じ、データを受け取ってからデータのクリーニングや操作を行います。しかし、お客様が予めきれいなデータを優先することで、結果に大きな好影響がもたらされます。高度に最適化された正確で対投資効果に優れた配送ルートを構築するには、真に優れたデータを持つことが前提となります。概念的には、人々はこれを「もちろん、すべてのデータは最新に保つようにしています。もし私がドライバーや営業担当者なら、新しい情報があれば、それをプロフィールに追加する必要があるだけのことです」と簡単なことと考えがちです。しかし、時間の経過とともにギャップが生じます。Wise Systemsは、こうしたギャップが悪意を持った結果生じるものではなく、ただ蓄積されるものであることを知っています。

低品質なデータは、多くの企業が経験している問題であり、些細なことではありません。しかし、これは一朝一夕に解決できるものではありません。とにかく始めることが必要であり、このベストプラクティスを周知させ、より多くの人々にその影響を知ってもらわなければなりません。なぜ企業はこの問題を気にする必要があるのでしょう？顧客の記録を更新し、説明責任を果たすことに、誰がインセンティブを感じることができるのでしょう？すべてはコストに帰結します。この方法で予算の節約がかなうのです。これらのツールの潜在能力を最大限に活用することができれば、より効率的となり対投資効果が高くなり、ますますダイナミック化するこの世界での成功の鍵となるのです。